毎日の食生活や、なるべく自然な方法で家族の健康を守れたらいいな。
そんな思いで、薬膳に興味を持つママが増えています。
しかし、仕事や育児・家事と何かと時間に追われてしまうママ業。
勉強したいけど何から始めたらいいのか分からない。
仕事や子育てと両立ができるか不安…。
こんな悩みをもつママも多いのではないでしょうか。
- 6歳の娘と主人と犬と暮らす
- フルタイム会社員
- 中医学養生学院生
そんなわたしが薬膳に興味を持ち、勉強をはじめた体験談も含めてお話します。
薬膳を勉強する方法は、大きく分けて3つあります。
- 独学
- 薬膳の学校に通学する
- 通信講座
薬膳を身に付けることは、ママとして家族のためにできることの幅が広がりることです。
それは、子育てや自分や家族のセルフケアへの自信につながります。
しかし、自分自身や家族のために始めた勉強も、自分や家族の負担になってしまっては本末転倒です。
自分の大切にしたいものや、ライフスタイルに合った勉強法を見つけてみてくださいね。
もくじ
薬膳とは【きほんのき】
薬膳とは、体質や体調に合わせて食材を選び、食材の効能や調理法により不調の改善を目指す食事です。
「薬膳」という言葉のひとり歩き
SNSなどで食材の効能についての投稿を目にし、薬膳に興味を持つ人も多いのではないでしょうか。
最近では「薬膳」という言葉がひとり歩きして”〇〇は〇〇の改善効果がある”など、食材の効能だけに目が向けられているように感じます。
薬膳には中医学の「気・血・水」や「五味五性」といった考え方があります。
その考え方に沿って、体の中のバランスを判断して食材を選ぶのが薬膳なんです。
その人の体質や不調の原因をしっかり理解したうえで作られる、いわばオーダーメイドの食事なんですね。
食材の効能だけではなく、食材の「選び方」を大切にしているのが薬膳なんです。
その「選び方」は中医学を基礎理論から学ぶことによって身に付きますよ。
薬膳の土台となる中医学理論
薬膳は、伝統的な中医学において病気や不調に対する治療法のひとつです。
中医学では「不調」というのは体の中のバランスの崩れたサインであると言われています。
そのサインを受け取り、それぞれの崩れ方に合った食材を選んで作る料理が薬膳なんです。
体からのサインを受け取り、バランスの崩れを読み解く力。
それは、中医学の基礎理論や、五臓六腑の仕組みを知ることで身に付きます。
薬膳が、中医学理論の上に成り立っていることがわかりますね。
ママが薬膳を学ぶことのメリット
古代の中国では皇帝の体調管理を「食」で行っていた「食医」がいました。
毎日の食事を準備するママが、薬膳を学ぶこと。
それは、自分自身はもちろん家族の体調不良にいち早く気付き、健康を守ることにもつながります。
1.自分自身の体と心が整う
薬膳を学び、実践していると徐々に体と心が整うことを実感します。
私自身、薬膳の効果で体質が改善され、以前に比べて体の不調が出にくくなったのはもちろん。
それだけではなく、中医学理論における自然哲学にふれることで心がゆるみ、生きやすさを感じるようになりました。
「お母さんは家庭の太陽」と言われるようにママの体と心が整うことは家族にとって、とても大事なことです。
薬膳を学ぶことは、自分を大切にすることでもありますね。
2.家族も整う
家族の不調に対して、ママとしてできることの幅が広がります。
さらさら透明な鼻水がでている子ども。
最近、寝汗かいて夜中に起きるんだよね…とつぶやく主人。
さらさらの鼻水は体が冷えているサイン、寝汗は潤いが足りていないサインです。
いつもは見逃してしまっていたかもしれないサイン。
体の中の状態を判断して、体をあたためる食材や潤す食材を選び体の中からはたらきかけることができるようになります。
薬膳や体の仕組みを学ぶことで、ママとして育児や家族の体調管理に自信が持てるようになりますね。
毎日の食事で家族の健康を保つ。
まさに、ママは頼れるおうちの食医です。
3.何かに打ち込むママの姿ってステキ
ママが目標に向かって頑張る姿。
子どもにとっては、すごくきらきらして見えるのではないでしょうか。
チャレンジする姿、失敗する姿、ママがママの人生を楽しむ姿。
そんな背中を子どもに見せることも、ママのできる大切な育児だと思います。
わたしは、子どもや主人に「ママはこんな風になりたい」「だからこれを頑張っている」と伝えていることで、要所要所で協力、応援してくれる家族に日々、感謝しています。
しかし、仕事に育児に家事に…日々、時間に追われているのも事実。
自分のライフスタイルに合った、無理のない勉強法を選びましょう。
薬膳の学び方
薬膳は奥が深く、短期間で身に着けられるものではありません。
何から始めたらいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
薬膳を身に付けるためには、長く学び続けることが大切です。
自分に合った方法、そしてより生活に取り入れやすい方法から始めましょう。
- 独学
- 薬膳学校に通学する
- 通信講座で学ぶ
それぞれの薬膳の学び方を、メリットとデメリットをまとめました。
1.独学
SNS・ネット・本などを利用し、自分で学習する方法です。
情報社会において、ネット上でも薬膳の情報はたくさん見つけられますよね。
【メリット】
- 自分のペースで学習できる
- 学習費用をおさえられる
【デメリット】
- SNSやネット上の情報の選択が難しい
- モチベーションの維持が難しい
- 資格は取得できない
費用:0円~
ママにとって、自分の時間やお金を確保するのはなかなか心苦しいもの。
独学は、自分の予定やペースで学習を進めることができ、できるだけ費用をおさえることができます。
その反面、ネット上には情報があふれている世の中。
信頼できる情報の選択や、断片的な情報に少し混乱してしまうかもしれません。
そのため目標も立てづらく、モチベーションが下がりそのままフェードアウト…のようなことが起こりやすいです。
私自身、はじめはSNSで情報を集めていましたが、大切なポイントや基礎をつかめず効率も良くありませんでした。
2.薬膳学校に通学する
薬膳を基礎から学ぶことができる学校に通学する方法です。
【メリット】
- 経験豊富な講師から対面で指導をしてもらえる
- 同じ目標を持つ仲間ができる
- 調理の実習により実践力が身に付く
- 資格の取得が可能
【デメリット】
- 通学にかける時間が必要
- 仕事、子育てとの両立が難しい
- 学習費用が独学・通信講座に比べて高額
費用:20万円~
対面指導や調理の実習もある学校が多く、同じ目標をもつ仲間と学習を進められるのは心強いですよね。
しかし働きながら育児をするワーママにとっては時間の確保が難しい場合が多いです。
費用も他の学習方法に比べると負担が大きく、いきなり学校に入学するのは家族の理解も必要になります。
3.通信講座
テキストを中心に自宅で学習を進め、オンライン上で課題提出や添削をサポートしてもらう方法です。
【メリット】
- 自分のペースで学習できる
- 通学に比べ費用をおさえられる
- 質問やサポートが可能
- 資格の取得が可能
【デメリット】
- サポート期間があるのでスケジュール管理は必要
- 対面での指導や実習は難しい
費用:3万円前後〜
独学と同じく自分のペースで学習を進められるのはママにとってありがたい環境です。
サポート期間が定められている講座が多く、自分でスケジュールを管理する必要がありますが、目標を持つことができるのでモチベーション維持につながります。
わたしは、費用も通学に比べおさえることができ、将来的に家族の理解も得て薬膳の学校で学びたいという思いから、薬膳の入り口として「薬膳コーディネーター」の資格取得講座を選びました。
仕事や家族との時間を確保しながら、薬膳の基礎から学び、資格取得につながる講座。
ママになっても、やりたいことを実現するための自信もつきました。
自分が大切にしたいもの、ライフスタイルや目標に合わせて、学び方を選んでみてくださいね。
薬膳を暮らしに取り入れて楽しむ
薬膳を身に付けるには理論的な学習だけでなく、暮らしに取り入れることが大切です。
普段の暮らしで取り入れることができる、薬膳の楽しみ方をみつけてみましょう。
旬の食材を意識してみる
夏の食材には、体の熱を冷ますはたらきが。
冬の食材には、体を温めるはたらきが。。
旬の食材には、その季節を快適に過ごすための力が備わっているのです。
季節の薬膳は暮らしに取り入れやすいので、旬の食材を楽しむことから始めてみるのもいいですね。
暮らす土地の食材を取り入れてみる
「身土不二」という言葉があります。
人が暮らすその土地と体は、きってもきれない関係という意味です。
その土地の風土や食材には、その土地で生きるためのエッセンスがたくさん詰まっています。
そのため、「その土地のものを食べ、生活するのがよい」と言われているんですね。
自分が暮らす土地の産直に行って食材を買ってみたり、離れた実家がある場合はふるさとの味も、きっと体が喜びますよ。
自分や家族の体の声を聞いてみる
体の表面に現れた不調や感情は、体の中から送られたサインです。
顔にできた肌荒れも、イライラした感情も、体の中のバランスの乱れに気付いてほしい体からのサインです。
体が整うと心も整う。
逆もしかりで、心が整うと体も整う。
自分自身や家族の体の声にいち早く気付き、バランスを整えてあげられるのは、おうちの食医であるママなんです。
薬膳を勉強したいママ何からはじめる?まとめ
- 薬膳を学ぶ方法は「独学」「薬膳学校に通学」「通信講座」大きく分けて3つ
- 独学は費用をおさえられるが、情報の選択やモチベーションの維持が難しい。
- 薬膳学校に通うことは講師や仲間とモチベーション高く学習できるが、仕事や子育てとの両立が難しい。
- 通信講座は対面での指導は受けられないが、自分のペースで学習を進めながら質疑応答も可能で資格取得につながる。
- 自分や家族の負担にならないように、ライフスタイルに合わせて学ぶことが大切。
- ママが薬膳を学ぶことは、自分自身はもちろん家族の健康を守ることにもつながる。