日本の季節の移り変わりを表す四季。
より、季節に寄り添った節目として「二十四節気」というものがあります。
1年は365日、カレンダーは1月~12月
季節は春夏秋冬じゃないの…?
日本の季節を春夏秋冬4つに分けたのが四季。
四季をさらに6つずつに分けた節目を、二十四節気と呼びます。
二十四節気は1年を24個に分けて、1つ1つに季節を表す名前を付けたものです。
二十四節気を意識すると、より季節に寄り添いながら暮らすことができます。
季節に寄り添った暮らしは、生活リズムや体調、メンタル整えると言われています。
「夏至」は陰陽でいうと1年で”陽”のエネルギーが最も極まる日。
エネルギーの転換期にもなります。
半年間を振り返り、目標を見直すのに適した時期でもあります。
春分から夏至にかけて全力疾走してきた体をいたわり、充電する日にするのも良いかもしれませんね。
このように”今”がどんな季節なのかを知ることで、何気ない日々に意味を持たせることができます。
そのうえでまず大切なのが、どのように季節が巡っているのかを知ること。
今がどんな季節で、今日という日が、持つ意味を知ることが大切です。
二十四節気を意識することは、季節に寄り添って気持ちよく暮らすための道しるべになりますね。
もくじ
二十四節気とは太陽暦を24個に分けた節目のこと
二十四節気とは、春夏秋冬の4つの季節を、さらに6つずつに分けた節目のことです。
1か月を2つに分けて15日単位で季節が巡っているイメージですね。
立春、立夏、立秋、立冬はなじみのある言葉かもしれません。
これらも二十四節気のひとつで春夏秋冬それぞれの季節の始まりの日とされています。
二十四節気の中でも四立と呼ばれます。
また、春分、夏至、秋分、冬至もよく耳にしますよね。
こちらは、その季節のちょうど真ん中に位置する日を指していて二至二分と呼ばれます。
代表的な8個の節気は、知らず知らずのうちに暮らしになじんでいるね。
二十四節気の成り立ち
わたしたちは季節の変化を表す、太陽暦という暦のうえで暮らしています。
太陽暦では地球が太陽の周りを1周する周期を「1年」としています。
二十四節気は太陽のめぐりである1年を、24個の節気に分けているんですね。
太陽との位置関係を基準にしているので、毎年同じ位置に太陽が来た時に同じ節気が巡ってきます。
季節の変化がわかりやすいので、古くから農作業の目安とされてきました。
そのため、節気ひとつひとつには自然をイメージする名前が付けられているんです。
二十四節気の中には12個の節気があって、節気と節気の合間に12個の中気があります。
季節別二十四節気の特徴
春の節気
節気 | 節月 | 日にち |
---|---|---|
立春 りっしゅん | 正月節 | 2月4日ごろ |
雨水 うすい | 正月中 | 2月19日ごろ |
啓蟄 けいちつ | 二月節 | 3月5日ごろ |
春分 しゅんぶん | 二月中 | 3月20日ごろ |
清明 せいめい | 三月節 | 4月4日ごろ |
穀雨 こくう | 三月中 | 4月19日ごろ |
- 立春 太陽暦では春の始まり、そして1年の始まりとされています。
- 雨水 降る雪が雨へと変わり、冬の終わりを感じる頃です。
- 啓蟄 ぽかぽか陽気を感じ土の中の虫(蟄)が目覚め(啓)ます。
- 春分 昼夜の長さがほぼ同じに。この日を境に陽が延びていきます。
- 清明 清浄明潔の略で自然界のすべてのものが清らかで生き生きしている様子を表します。
- 穀雨 この時期に種をまくと春のやさしい雨が穀物を潤すのでよく成長します。
春は太陽暦で1年の始まりとされているので立春、雨水はそれぞれ正月節、正月中ともいわれるんだね。
夏の節気
節気 | 節月 | 日にち |
---|---|---|
立夏 りっか | 四月節 | 5月5日ごろ |
小満 しょうまん | 四月中 | 5月20日ごろ |
芒種 ぼうしゅ | 五月節 | 6月5日ごろ |
夏至 げし | 五月中 | 6月21日ごろ |
小暑 しょうしょ | 六月節 | 7月7日ごろ |
大暑 たいしょ | 六月中 | 7月23日ごろ |
- 立夏 夏の始まり。新緑・青空・晴天が気持ちよく過ごしやすい季節です。
- 小満 生命が満ちていく時期。太陽を浴びすべてのものがすくすく育ちます。
- 芒種 穂先に毛のような「芒(のぎ)」をもつ穀物をこの時期に植えると良く育ちます。
- 夏至 1年で最も日が長い日で、この時期からだんだんと日が短くなります。
- 小暑 梅雨明けに近づき湿っぽさが残る中、本格的な夏の暑さを感じるようになります。
- 大暑 1年の中で暑さのピークを迎える時期で、土用の丑とも重なります。
「夏至」は陰陽でいうと陽が極まる日だよ。
秋の節気
節気 | 節月 | 日にち |
---|---|---|
立秋 りっしゅう | 七月節 | 8月8日ごろ |
処暑 しょしょ | 七月中 | 8月23日ごろ |
白露 はくろ | 八月節 | 9月8日ごろ |
秋分 しゅうぶん | 八月中 | 9月23日ごろ |
寒露 かんろ | 九月節 | 10月8日ごろ |
霜降 そうこう | 九月中 | 10月24日ごろ |
- 立秋 まだまだ暑さは続きますが秋の気配を少しずつ感じます。
- 処暑 暑さがおさまる頃。台風シーズンが近づきます。
- 白露 朝晩は空気が冷え、草花に朝露がつき始めます。秋の気配も深まります。
- 秋分 昼夜の長さがほぼ同じに。この日を境に陽が短くなります。
- 寒露 草木に冷たい露が宿ります。空気が澄み秋晴れの過ごしやすい時期です。
- 霜降 朝霜が降りる頃です。植物は紅葉、生き物は冬支度を始めます。
秋はまいた種を刈り取る時期。
春から頑張ってきたことを一旦振り返って、自分と向き合う季節でもあるよ。
冬の節気
節気 | 節月 | 日にち |
---|---|---|
立冬 りっとう | 十月節 | 11月8日ごろ |
小雪 しょうせつ | 十月中 | 11月22日ごろ |
大雪 たいせつ | 十一月節 | 12月7日ごろ |
冬至 とうじ | 十一中 | 12月22日ごろ |
小寒 しょうかん | 十二月節 | 1月6日ごろ |
大寒 だいかん | 十二月中 | 1月20日ごろ |
- 立冬 冬が始まります。木枯らしが吹き北の方から初雪の便りが届きます。
- 小雪 まだまだ多くはないですが平地でも雪が降り始めます。冬の入り口です。
- 大雪 本格的な冬へ。動物たちも冬ごもりを始めます。
- 冬至 1年で最も日が短い日。翌日から太陽の力がまた強まっていきます。
- 小寒 「寒の入り」といわれ寒さが厳しくなる頃です。大寒と合わせて「寒中」「寒の内」と呼びます。
- 大寒 最も寒さが厳しい時期。大寒を乗り越えると春が近づいてきます。
「冬至」を境に再び日長くなっていくことから、この日を1年の始まりとしていた時代もあるよ。
実は、二十四節気をさらに3つずつに分けた「七十二候」という節目もあります…笑
より日本の季節の移り変わりを表す「雑節」
「雑節」とは二十四節気を補う形で、日本の季節をより正確につかむためのものです。
- 土用 ・・・ 季節の変わり目の目安
- 節分 ・・・ 季節を分ける日
- 社日 ・・・ 豊作を祈ったり、五穀豊穣に感謝する日
- 八十八夜 ・・・ 農作業が始まる頃
- 入梅 ・・・ 梅雨入りする頃
- 半夏生 ・・・ 田植えを終える頃
- 二百十日 ・・・ 台風がくる頃
- 彼岸 ・・・ 春分の日、秋分の日の前後3日間を含む7日間
二十四節気は、中国で生まれたものです。
雑節は日本独自のもので、日本の季節のめぐりの中で農作業をしてきた人たちの経験や知識から生まれました。
二十四節気の暮らし方
どうやって二十四節気を暮らしに取り入れたらいいんだろう…
- 季節にちなんだ行事を楽しむ
- その季節の旬の食材を楽しむ
- これから来る季節の特徴を先回りして体調を整えておく
季節の巡りは、いろいろな方法で暮らしに取り入れて、楽しんだり役立てることが出来ます。
自然とカラダやメンタルは密接に関係しています。
毎年同じ時期に同じような不調が出るという人は、自然が体に影響しているのかもしれません。
その季節の特徴や、不調の状態を知ることで改善につながります。
また「立夏」の頃は「陽」のエネルギーが極まる「夏至」に向かっている途中です。
体もエネルギーをたくさん使い、ついつい頑張りすぎてしまう頃。
そんな時におすすめな食材はトマトやゴーヤ。
”余分な熱を除き、体に潤いを与えていたわる”という薬膳的な考えにもつなげることもできます。
- 「陰」と「陽」のバランス
- 五行の関係性(木・火・土・金・水)
陰陽五行な考え方もふまえて季節の巡りを考えると、さらに二十四節気を楽しむことができますね。
二十四節気 まとめ
- 二十四節気は1年を24個に分けて、1つ1つに季節を表す名前を付けたもの
- 二十四節気を意識した暮らしは、生活リズムや体調・メンタル整えると言われている
- 二十四節気は太陽暦のうえに成り立っている
- 農作業の目安とされてきたので、節気ひとつひとつには自然をイメージする名前が付いている
- 日本の季節のめぐりを、より正確につかむために「雑節」がある
- それぞれの季節の行事や食材を楽しむことにつながる
- その季節の特徴や、不調の状態を知ることで体質改善に役立てることができる
二十四節気を意識して暮らすことは”今”にフォーカスして暮らすことです。
過去を悔やむ気持ちや、未来を心配する気持ちからいったん離れ”今”を楽しむこと。
”幸せな今”の積み重ねが”幸せな未来”を作るのではないでしょうか。